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「SKY-HI HALL TOUR 2016 ~Ms. Libertyを探せ~」の感想とレポート

SKY-HIのライブもこれで4回目となる私だが今回のツアーは一番楽しくてエンターテインメント性に富んでいた。メッセージを強く伝えたい時の手段というのも複数あって且つしっかり心に残る。明らかにこの人は毎日毎年毎ツアーで進化し続けている。アルバムも1月に出したばかりでさらに5月にはニューシングルも決まっていて、まだまだ追いかけなくてはならない、そしてまだSKY-HIを知らない人も気にかけてほしいものだ。

 

筆者が感じたSKY-HIによる工夫

前回行ったライブはRL2ツアー(http://lateo.hatenablog.com/entry/2015/12/18/235340)

で、リバ探との比較対象になるのはこのツアーなのだが(毎ツアーが過去の公演を超えてくるため)、まず見受けられたのがパーティーチューンを前半に持ってきてカタルシスの楽曲達を中盤でより引き立たせていた所。パーティーチューンとは、BROKEN HAZE氏プロデュースによる「Limo」や「Count Down」、すっかりお馴染みとなった「マインドコントロール」、「TOKYO SPOTLIGHT」、またライブの定番曲である「Tumbler」なども前半に位置付けられた。

正直ここまでやってくるとは思ってもいなかったので(それ以前に早めにカタルシスを歌うとさえ思ってた)、私を含めて周りの人達ほとんどがタオルで汗を拭っていた。純粋な音楽の良さやライブの楽しさをこんなに感じれたのは初めてだった。

カタルシス発売前後のインタビューで「メッセージ性云々の前に純粋に僕の曲を聴いて楽しんでもらったり、良いなって思ってもらわないといけない」って言っていて、それをこのライブで体現していて、カタルシスが伝えたいもの(聴き手が感じること)よりも前にこうやって楽しめる楽曲を並べていたという点はよく計算されているなと思った。

下の写真はオープニングの登場シーンなのだが、Smooth Criminalのライブ演出みたいで凄く感動した。

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別に「やらない」とは言っていない、"あの曲"の存在感

 私が前回のRL2ツアーで満足出来たのは「Uptown Funk」のおかげであると言ったのだが、それは、新曲をシングル単位でしか出していない状況で、世界のミュージックトレンドを上手く利用し違う意味での新鮮味を出してくれたからという理由だった。しかし、今回はカタルシスを引っさげ今までよりもコンセプトを重視したものを魅せるため、上記したツイート(ちなみに上のツイートは私のもの)から思うに、今回は"あの曲"はやらないものだと思った。寧ろ納得せざるを得ない、そんなアルバムが出来ていたからである。

そんな中で流れた「VERY BERRY」のイントロに私は変な予感がした。言い換えれば期待である。それが現実になった。歌ってほしい曲のイントロが流れて元気を取り戻すアイドルヲタクの様に喜んだ。踊った。歌った。最高だった。「マーク・ロンソン!グラミー賞おめでとう!」のSKY-HIの言葉にとても興奮した。このツアーで"あの曲"をやった理由は明確には分からないが、マーク・ロンソンに対するリスペクトとVERY BERRY town Funkに対する絶対的な自信、これらがSKY-HIの背中を押したのかもしれない。改めて、マーク・ロンソン、ブルーノ・マーズ、グラミー賞おめでとうございます。

 

カミツレベルベットこそカタルシスの象徴

パーティーチューンブロックを前半に持ってきたのは、カタルシスブロックの最重要曲である「LUCE」と「Young, Gifted and Yellow」を緩急をつけて引き立たせるためでもあった。ホールツアーならではの演出が加わるとさらに深く考えさせられる。

余談だけど、曲間に演者の名前を呼ぶ人が全然いなくて「そういえば」の感覚で思い返してる。単に日高光啓ファンじゃなくてSKY-HIファンがほとんどで彼の音楽を楽しみにしてるんだなって思ったし確実にSKY-HIは世の中に影響を与えてると改めて実感した。

ライブのアプローチとして観客を楽しませる純粋な部分を忘れない彼は、恒例となったSKY-HI Dancersによる喜劇(?)をこのツアーでもやってくれた。脚本が誰だかわからないのだけどその喜劇はSKY-HIのラップに乗せて行われるものだからまさかこの脚本も彼が...って思うと本当にこの人は凄い人だなって感心する。

女性ファンだけでなく男性ファン(好きなのは私だけでないはず)も大好きな「朝が来るまで」と「Blanket」は相変わらずの人気でやはり歓声の量が違う。ここから少しずつカタルシスも終盤に差し掛かり「Seaside Bound」でホール内にもその空気が流れ始める。

しかし、ライブが終わってしまうという寂しさというよりも私達はSKY-HIの言葉や次の曲を待っていて、寧ろ良い意味で寂しさを感じさせないエネルギーを彼は持っていた。5月発売の「クロノグラフ」歌唱前でのMCでは、1st FLIGHTの頃に「やろう」と目標にした武道館公演についての事も話していた。私たちの気持ちとしては、武道館公演を蹴った事に対して決して残念ではないし早く観たいという変な焦りも感じず、彼の一つ一つの言葉に納得していた。そんな空気が流れていてこんな素晴らしい環境にいることが幸せだった。

そんな幸せは「カミツレベルベット」によって気持ちよく解き放たれた。今日まで何か不安やフラストレーションがあったりそれが未来形であったり、そんな中感じれたこのカタルシスは今までに感じた事のない不思議な快楽。みんながカミツレベルベットを歌ってみんなが手を叩いてみんなが手を挙げてみんなが身体を揺らして。会場が一つになったと言えばその通りなんだけど、私はただただ幸せをかみしめていた。

 

私にとってこのライブが基準となる

音楽知識やライブ経験もまだまだ浅い中でこれからたくさんのアーティストを観る事になると思うのだが、確実にこのライブが今後の良し悪しの基準となるだろう。大差ないジャンルであれば比較対象になり得る。
最近だとアイドルも生歌生演奏を重視していてよりライブ感を出そうと試みているのがとても気になっている。生演奏ならではのグルーヴ感も、インストを流すだけとは全く違う良さがあると思う。ただ、これだけエンターテイン出来ていて且つ観客を満足させられるのは、SKY-HIだけかもしれない。

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