2018年5月、20歳9ヶ月

やっぱり僕の生活にはいつもアイドルがいる。テレビ番組でもツイッターでもYouTubeでも、自分の好きなアイドルで溢れている。

好きな度合いには波があって、あっちのグループが好きな時もあるし久しぶりにこっちを見てみたらなかなか良い、なんてこともある。推しメンが変わることは多くはないけど、「あの子いいなぁ」はしょっちゅうある。

アイドルが好きなのかAKBや乃木坂が好きなのか可愛い子が好きなのかよくわからない。

毎日のツイッター、毎週のテレビ番組、それらの中心が彼女たちである生活が約8年変わらないのは、誰かが言ってた「男の初恋はその後の人生を左右する」みたいなことか?

 

 

確かに成人式は変な感じはしたし、その1ヶ月後にやった成人式3次会みたいなやつの帰り道であの子と2人きりになった時は中学生当時のことを思い出した。彼らといる時は、中学生のノリのまま大人になった周りを、「そんなこといつまで言ってんだよ」と腕組みしながらバカにしつつ、いつもの自分とは違う昔の自分に戻る感覚があるため、なかなか面白い瞬間ではある。でもあの子と帰ったあの日の27時はいつもの自分と中学生の時の自分とが混ざった僕だったような気がする。初恋のあの子が人生を左右しているかはまだ分からない。

 

アイドルは、AKBとか乃木坂もハマったしハマってるけど、わけのわからない地下アイドルにもちょっとハマった。初めて好きになったアイドルは大島優子さんだけど、松井玲奈さんもだいぶハマったし、篠崎彩奈さんはドルヲタ生活に拍車を掛けさせる存在であった。西野七瀬さんは握手しに行かなくても十分楽しめる毎日を教えてくれたし、田野優花さんはアイドルだって恋をすることと届きそうで届かないものが一番儚いことを体現してくれた。

でも、自分にとってどんな存在だったかは思い出せるけどどんなところを好きになったのかは思い出せない。顔が好きなのは当然だけどそれ以外にも理由が絶対にある気がする。これはアイドルだけじゃなくて音楽でも同じかもしれない。「君のどこに惹かれてあの時心が揺れたのか、私生活なんて知らないのに」。

 

 

僕は久しぶりに劇場公演を観に行った。それは、僕のドルヲタ人生第3章の中心にいた田野優花さんのラストステージを観たい気持ちが一番だったからだ。第2章の中心にいた篠崎彩奈さんも同じチームだったけどチーム千秋楽だから他のチームへ行ってしまうし、なにより田野さんが卒業だからこれからは劇場公演を観たい一番の理由をあげるならどんな理由になるのだろう。

田野さんが好きとはいえ、握手会に行かなくなった後だったから、他の推し被りの人よりもそういった意味では徳は積んでいない。でもその予兆はチケット番号が123の時点であったのかもしれない。ちなみにロッカー番号も自分の誕生日と同じところにした。そして2巡で呼ばれた。

公演の感想は、わかりやすく

  1. かわいい
  2. ダンス、パフォーマンスが好き

みたいな基準を、田野さんを除いて書くと、

  1. 下口ひななさん、中野郁海さん、福岡聖菜さん、田口愛佳さん、安田叶さん
  2. 市川愛美さん、安田叶さん

という感じになった。アイドルは生で観ると可愛さ爆発で、久しぶりに観た子とか(特に福岡聖菜さん)めちゃくちゃ可愛くなってたりして普通に感動した。

下口ひななさんは絶対良いヤツ、こういう子が卒業する時とかたぶん泣いちゃう。

安田叶さんは、なんか良いよね、かわいい。

あの日は田野さんを除いたら市川愛美さんを一番見てたかもしれない。カッコよさを求めるならこの人を絶対使ったほうがいい。映像じゃなくて生で観たほうが良さが伝わる。楽しさとか自信が表情から溢れ出てて観てるこっちもとても興奮した。シャムネコとかヤバかった。

篠崎彩奈さんはご無沙汰だったんだけど、前に席がなかったからかかなり目線をくれたし、久しぶりの照れ臭さとか教科書通りの綺麗なレスではなくて、1回頷いたら分かるみたいなそんな雰囲気がお互いあったと思うんだけど向こうはどう感じたのだろう。

 

AKBだけじゃなくてアイドルって、「物理的な距離で」近くに感じれたらもちろん満足感はそれなりに高い。特にAKBグループの劇場公演は顕著で、必ず一瞬だけでも自分のものになる握手会とは違う特別感がある。好きなメンバーを目で追ってる時間も例えば画面に映ってない部分をよく観れるのも劇場公演ならではの距離感でとても面白い。真ん中にいる子ではなく、後ろや端っこで踊ってる子の姿を追うことにも何か本質があると思う。

あの子には握手会の対応は期待してないけど、この子やその子にはそれなりにレスポンスは貰いたい、ネット配信とか観てると心配になる、そんなことを最近考えながら「俺はまだそんなこと求めているのか」と呆れてしまったが、それを相手の個性と捉えられないだろうか。

アイドルという曖昧な存在に何かを求めるのか。それとも、それぞれの子にそれぞれの何かを求めるのが良いのか。

 

でも田野さんにはそんなことは思わなかった。その時々の状況はあるけれど、見てれば良かった、見れれば良かった。他のことに目線を移してても、過去のツイートとかさっき更新されたインスタを見ると、君の色に染まり直される。男がいようが僕とは違う世界で息をしていようが、僕が好きなAKBに平然と戻ってきてくれた。届きそうで絶対に届かない存在ではあったけど、手を伸ばさなくてもいい一種の憧れもあったのかもしれない。

「だから君が好きなのか」

最後のモバメが送られてきた。今度は彼女は戻ってこない。AKBの田野優花が終わる。

 

f:id:lateo:20180525113749j:image